ビットコインの価格が似ているのはナゼか?
ビットコインの取引所は世界中に数多くあります。それらは独立した企業によって運営されていて、お互いにビットコインの価格を調整しているわけではありません。価格は、取引所参加者の売買によって決められます。
そこで、現在の取引価格を複数の取引所で調べてみると、以下のことが分かります。
- 価格は一致しないことがある
- しかし、大幅にかけ離れていることもない
株式とFXの場合を例にしながら、この仕組みはどうなっているのかを考えてみましょう。
株式の取引価格
日本には証券会社が数多くありますが、取引そのものは基本的に証券取引所で行われます。日本の場合、東京証券取引所(東証)が有名です。よって、証券会社は取引の窓口としての機能を担います。
このため、どの証券会社経由でも同じ価格で株式の売買ができます。
FXの取引価格
FXの場合、基本的に株式のような集中取引所がありません。このため、個々の業者と顧客の間で取引されます。これを相対取引(あいたいとりひき)と言います。よって、業者ごとに為替レートは少しずつ異なります。
しかし、業者はインターバンク市場の為替レートを元にして顧客に為替レートを提示しますので、業者間のレート差はとても小さくなります。
ビットコインの取引価格
ビットコインの場合、株式取引のような集中取引所はありません。また、外国為替証拠金取引(FX)のように、業者と顧客が直接取引するのが主流だとも言えません。独立した業者が独自に取引所を運営していて、そこで顧客同士が自由に売ったり買ったりします。株式取引とFX取引の両方の性質を持っているといえるでしょう。
では、なぜ取引所間の価格に大きな差が出ないのでしょうか。例で考えましょう。
A取引所とB取引所があったとします。A取引所のビットコインの価格はB取引所の2倍だったとします。このとき、どうしましょうか。
稼ごうと思えば、B取引所でビットコインを買って、A取引所でそのビットコインを売ればOKです。相場を読まなくても自動的に稼ぐことができます。A取引所とB取引所の間でビットコインを移動させる必要がありますが、ビットコインの送金は簡単ですし、10分程度で完了します。
このように考えて実行する人が大勢出てくるでしょう。
その結果、A取引所ではビットコインの売りが優勢になって価格が下がります。一方、B取引所では買いが優勢になって価格が上がります。こうして、取引所間の価格差が縮まっていきます。最終的には、二つの取引所で価格は同じくらいになります。
A取引所とB取引所は別々に動いていますので、価格が完全に一致することはないかもしれません。また、流動性(取引量)が十分でなければ、価格が一致しないかもしれません。
しかし、大幅にかけ離れた価格がつきにくいのは、以上の理由によります。人々の欲望が価格を一致させているといえるでしょう。
